2005-01-14 [J]
■ 警察庁への情報提供は
致し方ないとしても、住民への情報開示はなんとしても阻止したい所です。……が、どうにも警察庁の動きはキナ臭いような希ガス。
性犯罪前歴者 警察庁に所在情報を提供 法務省
警察庁が今回、性犯罪者の再犯状況について、従来より幅広く調べる作業を始めたのも、実態に即した「再犯の危険性」を浮き彫りにすることで、「警察への報告という一定の義務を性犯罪者に課すことへの妥当性を示す」(警察庁幹部)ことができるからだ。
[Yahoo!ニュース(産経新聞 1月14日)より引用]
どうも「出来るだけ性犯罪者の再犯率が大きく見える数字を作ります」と言っているように見えますが、きっと気のせいでしょう。「性犯罪系罪種」と同様に、是非「窃盗系罪種」や「暴力系罪種」でも「従来より幅広く調べる作業」を行なってください(そう言うデータが出る事は歓迎です)。ていうか、それをやんなかったら詐欺みたいなもんです。
……とまぁ、そういうキナ臭い動きもありますが、一定の歯止めを掛けようとしている流れもあるようです。
性犯罪防止に情報活用─公表は慎重にすべき
奈良市の女児誘拐殺人事件に関連し、性犯罪者の情報の取り扱いについて、「役所が持っている情報を、生活現場に密着した警察に集め活用できるシステムを早急につくる必要がある」と指摘した上で、情報の公表については「人権問題があり慎重に行わなければならない」と強調。再発防止へ性犯罪受刑者の教育プログラムも実施すべきとの考えも示した。
[公明新聞1月13日より引用]
小泉首相や南野知恵子法相も情報開示については慎重なようですし、最悪の事態は避けられるかも。公明党や自民党宛てに、情報の公表を断固阻止するように意見を送ってくださいませませ。
■ 取り合えず、一安心
……か?
性犯罪前歴者、法務省、住所提供に同意
警察庁が法務省に対し、刑務所を出所した元性犯罪者の住所を情報提供するよう求めた問題で、両省庁は十三日、第一回協議を行い、警察が国民に情報開示したり、情報漏えいをおこさない−との条件付きで、情報提供することで合意した。警察庁は条件を厳守させるため、全国の都道府県警に通達を出す。
当初、警察庁は国民への情報開示も念頭に置いていたが、法務省は、開示すれば元受刑者の更生・社会復帰が阻害されると反対し、警察庁に通達など「非公表」のルールづくりを求めた。
[東京新聞 1月14日付より引用]
「不届きものが情報を漏らしちゃったらどうするのか?」とか色々と気になる所もありますが、『警察が国民に情報開示したり、情報漏えいをおこさない−との条件付きで、情報提供することで合意した』と言う路線なら、大きい問題は生じないと思われます。
但し、各政党に「住民に情報を公開しろ」というプレッシャーが高まっている恐れがありますので、与党や法務省への意見送付もおながいします。