2006-03-19 [J]
■ 「性犯罪の再犯率は30%」というのは本当か?
という(読売TVか日本テレビからの?)電話取材を奥村弁護士が受けたっぽい。
今の所「長期的な追跡調査をしないと分からないが、警察庁や法務省が行なった現在までの調査では、そこまで高い再犯率は出ていない」が(性犯罪の再犯率に限定するなら)正しい答えかな?
さておき、奥村弁護士が引用された系列新聞社の記事は、統計の見方が分からない人が警察発表資料をそのまま流してしまっている為、結果的に「性犯罪者の再犯率があたかも高いような印象」を与える結果になっているような気がします。
しかし、いくら警察庁やマスコミが「再犯性が高く見えるような数値」を出してきたとしても、他の犯罪との比較がなされなければ『性犯罪の再犯率の高低』は語れません。
警察庁および法務省のデータから言えるのは「(性犯罪に限らず)累犯者は、そうでない者にくらべ、再犯する確率が高い」事と「性犯罪より、窃盗や薬物事犯の方が再犯性が高い」と言う事です。
……しかしマスコミも、正確なデータが欲しいなら、一番確かな情報を持っている法務省に取材すればいいのに、なんで奥村弁護士に?
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そもそも他の犯罪に比べてとか、近年増えている、という議論ではない(orなくなった)ので、量的に議論してもなかなか納得して貰えません。<br>どちらかというと、性犯罪の実情(血縁者による犯罪が多い。親しい仲でおきやすい、など)を説明して、単純な厳罰化が意味がないことを伝えるべきです。<br>また厳罰化自体が目的化している人も多いので、厳罰化が再犯率を上げる、みたいな話がないと厳罰化が止らないかと。
>nabeso さん <br>ほぼ、全面的にご意見に賛同致しますです。<br>ただ、量的な面においても「正しいデータはこうである」という前提条件をしっかりさせておかないと、色々齟齬が生じるかなと。てゆうか実際に齟齬が生じてたかなと。