2010-06-07 [J]
■ 5年再犯率〜〜
性犯罪再犯 740人中113人 情報提供制度に限界:社会
子どもを狙った凶悪な性犯罪の前科がある者の情報を法務省が警察庁に提供する制度が始まって五年たった五月末現在、情報提供があった七百四十人中、延べ百十三人が再び性犯罪で摘発されていたことが三日、警察庁のまとめで分かった。うち延べ四十五人は子どもが対象だった。
制度は、十三歳未満の子どもに対する強姦(ごうかん)や強制わいせつなどの罪で服役後、出所した前科者について、法務省が警察庁に氏名や住所などを提供。同庁が継続的に所在を確認する。出所者の社会復帰、更生の妨げにならないよう本人や周辺への直接の接触は避けているといい、「再犯防止の観点からは制度上、限界がある」(同庁幹部)としている。
[東京新聞:(2010年6月3日 夕刊)より引用]
『延べ四十五人は子どもが対象』ですが、元資料である警察庁の子ども女性安全対策班の活動状況等についてをみると、実人員は43人のようです。
という訳で、今回の調査では『子どもを狙った凶悪な性犯罪の前科がある者』が5年以内に再び、子どもを対象とした性犯罪で検挙された率が5.8%となったようです(大人も含めた性犯罪の再犯は実人員がハッキリしませんが大体15%)。
ヤハリ、過去に散々言われた程の再犯性は無いようですね。ちなみに再犯率に近い数値である再入(所)率は窃盗は23.7%、全受刑者の再入率は32.9%です(2005年当時)。念のため。
6月3日の朝日新聞の記事によると、『2度以上の再犯*1で立件されたケースでは、性犯罪が半数を占めた』とあり、再犯者の約6割が対象年齢を”子ども以外”に上げていますので、子どもを護る為であれば『暴力的性犯罪の出所者情報』は『子ども対象』に限るべきではなく、「暴力的性犯罪累犯者」に絞り込む方が効率が良いのではと感じますです。
まぁ、(再犯性が高くないにも関わらず)性犯罪だけが特別視されるのはどうなんだろうかな〜? とは思ってしまいますが。
*1 「『子ども対象・暴力的性犯罪出所者』による2度以上の再犯」です